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老人には過去しか見えない ニュース記事に関連したブログ

2008/09/11 13:52

 

 年を取れば取るほど、変化が怖くなり、過去が美しく見えてくる。

 

今、大多数の老人にとっては、昭和はきらびやかな夢の理想郷である。

 

昭和の頃は、日本には犯罪も無く子供は親と先生を敬い、人々は携帯電話やパソコンなどを使わずに直接心と心を触れ合わせて魂の交流をしていたのだ。その頃には少年犯罪も親殺しも無く、大相撲の力士は高いモラルと品性を保ち、自民党の代議士は弱者を救うために私財をなげうっていたそうである。そうである。そうらしい。だって、当時を生きて来た連中がそう言うんだから。

 

どんだけ美化されてるんだよ、という話にもなるが。

 

 

この過去を美化する傾向は、そのまま「過去を保存する」傾向へと進化を果たす。

 

その典型例が野球である。

 

 

野球業界は、新しいヒーローを受け入れることが出来ない。

 

落合を受け入れるということは長島を否定することになる。

イチローを受け入れれば巨人軍のヒエラルキーを崩壊させてしまう。

 

松井(秀)は未だに長島に打撃技術を伝授された長島の一番弟子、という構図でなければメディアは許してはくれない。この前、HRの節目の記録を達成したらメディアに「長島監督にメッセージは?」とコメントを要求されて迷惑そうな顔をしていたのが印象的だった。異国の地で孤独に打撃を追求する選手にとって、長島が何の関係があるのだろうかと。

 

野茂なんて、未だに日本球界では存在しなかったことにされている。

たぶん、50年後の野球漫画には「日本投手の歴史を作った男・桑田真澄」というキャプションが入ることだろう。歴史を捏造するのは日本人のお家芸である。

 

 

視聴率が一桁になり、子供はマリナーズイチローに憧れ、とっくに時代が変わっているのに、老人の目には「これはON砲がいないからだ!!」という風に映る。

 

そして70才を越えたよぼよぼの老人であるONを引きづり出そうとして断られ、あきれている国民に向かって「俺は野球界を再生させようとしてんのに邪魔すんな!!」と逆切れしているのがこの記事である。

 

 

別の見方をすれば、ナベツネは自分の青春を再生させようともがくフランケンシュタイン博士のようである。

 

死体に必死でカネと権力をつぎ込んで、栄光の時代をよみがえらせようと無駄な努力を積み重ねているー無数の、名の無い老人たちの支援を得て。

 

 

ナベツネを老醜だとあざ笑ってはいけない。我々もまた、油断するとナベツネと同じ老化のダークサイドに落ちてしまう危険があるのだ。

 

 

(注:誤字は訂正しません)

 

カテゴリ: スポーツ  > プロ野球    フォルダ: 雑記

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